2008年7月17日

IELTS(アイエルツ)

最終更新日:

IELTS(アイエルツ)とは?


International English Language Testing System(IELTS;アイエルツ)は、英語力4技能(話す、聞く、書く、読む)の能力を測る英語力試験です。
世界120カ国で実施され、年間100万人以上のが受験しており、教育機関や企業でも注目されているため、進学・就職採用の基準ともなっています。
IELTSは、オーストラリアはもちろん、ニュージーランド、イギリス、カナダのほとんどの高等教育機関で認められており、大学や専門学校への入学の英語条件として幅広く利用されている他、移住のビザ発給に必要な英語力を証明するのにも最適な試験です。
アメリカでも TOEFL に代わる試験として、入学審査の際に採用する教育機関が増えています。
① 2種類のモジュール
アイエルツ(IELTS)には、アカデミック・モジュールジェネラル・トレーニングモジュールの二種類があります。
いずれも、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4つのテストで構成されており、リーディングとライティングに関しては、アカデミック・モジュールとジェネラル・トレーニングモジュールでは試験問題が異なります。
1. アカデミック・モジュール:進学
アカデミック・モジュールは、受験生の英語力が、英語で授業を行う大学や大学院に入学できるレベルに達しているかどうかを評価するものです。オーストラリアの大学や大学院では、アカデミック・モジュールでの試験結果が入学許可の判断の基準となっています。
一般的に、大学や大学院において英語で学びたい方や、英語圏での看護師や医師登録申請をする方は、このアカデミック・モジュールでの結果が必要です。
2. ジェネラル・トレーニング・モジュール:移住、トレーニング、企業研修など
英語圏で学業以外の研修を考えている方や、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドへの移住申請をされる方は、ジェネラル・トレーニング・モジュールの受験することが一般的です。
注意:どちらのモジュールを受験するべきかは、必ず事前に出願先にご確認ください。

② IELTS試験内容

試験項目問題数時間試験内容
Listening40問30分選択問題、穴埋め問題などが出題されます。設問を素早く読んで理解する力、長時間にわたり早いスピードの会話、セミナー等の内容を集中して聞き取る力、解答を素早くメモする速記力が重要。
Reading40問60分選択問題、穴埋め問題、簡単な文章での解答する問題などが出題されます。長い文章を短時間で集中して読み、理解する力、文法の知識、語彙の豊富さが重要。
Writing2問60分アカデミック・モジュールとジェネラル・モジュールのどちらを受けるかによりテーマが異なりますが、様々な分野のテーマが文章の課題として出ます。テーマは、テストにより異なります。題材を正確・適切に記述したり、複合した文章を書ける表現力、論理的に文章を展開する構成力、文法の知識、語彙が重要(150 & 250文字)
Speaking4パート11~14分趣味、文化、家族について、その他様々な分野の質問がなされます。試験官によっても質問内容が異なり、11-14分間のうちにいくつか質問が投げかけられます。実際のシチュエーションにおいて自然かつ流暢な会話力、事物を比較したり自分の経験・意見・将来の計画を説明できる表現力が重要。
③ IELTSのポイントによる英語力レベル
IELTS点数レベル英語力
9.0Advanced Plus
(最上級)
全ての状況で、英語をほぼ完璧に使いこなせる。
8.0~8.5状況により、弱冠不適切な表現力があるものの、議論をこなす英語力が充分ある。
7.5~8.0状況によっては、不適切な表現があるが、殆どの複雑な言い回しや表現力があり、英語を有効に使うことができる。
6.0~6.5Advanced
(上級)
表現に弱冠の誤解が見られるが、英語を有効に使うことができ、表現力豊かな、コミュニケーションを取ることもできる。日常の生活で不便を感じることは、ほとんどない。
5.0~5.5たいていのことが理解でき、基本的なコミュニケーションがとれる。語学学校の一般英語コースであれば、中上級~上級レベルとなり、各専門学校の授業も英語で理解できる。
4.0~4.5Upper-Intermediate
(中上級)
ほとんどの場所で、コミュニケーションがとれるが、複雑な言い回し等の表現力が足りない。
3.0~3.5生活などを含めた身近な内容で、一般的なことについての表現ができるが、コミュニケーションできない場合が多い。
2.0~2.5Intermediate
(中級)
単語をいくつか並べたり、決まり文句などによる基本的なこと以外、会話でコミュニケーションをろることが難しい。
1.0~1.5Elementary
(初級)
いくつかの単語が話せるが、英語運用能力は無い。
0~0.5判定不可能。まずは語学学校からスタートしましょう。
④ オーストラリアの各教育機関進学に必要な点数
専門学校をはじめとする、TAFE、大学、大学院の入学にはそれぞれ入学条件として設定されている、IELTSの点数が必要になります。この点数をクリア出来ない場合入学することができませんので、留学生には必須条件となる点数です。
同じ分野のコースであっても、学校によって入学条件として要求されるIELTSスコアが異なる場合がありますので、必ず事前に確認が必要です。
進学先教育機関IELTS点数説明
大学院6.5~7.5大学院は大学に比べて更に高度な英語が必要とされることも多いでしょう。ほとんどの大学院は、入学英語基準をIELTS6.5ポイントとしていますが、特定の大学及び、学科においては、7.0ポイントを求められることもあります。
大学6.0~7.0大学で専門的な学問を学ぶには、IELTSは必須の入学英語条件となります。大学によって、必要とされるIELTSの点数が異なります。また、同じ大学でも学部によって、必要点数が違う場合がありますので、ご注意下さい。一般的には、6.0~6.5ポイント以上の高得点が必要です。
ファウンデーションコース5.0~6.0ファウンデーションコース(大学進学の準備コース)では、基本的にIELTS5.5が入学基準とされていますが、コース期間や、進学先の学部によってファンデーションコース入学基準となる英語力が変わります。
TAFE5.0~5.5TAFEは、オーストラリアの政府公認職業訓練学校です。現地の人と学業を共にするので、基本的にはIELTSの試験結果が必須となります。入学基準として求められる点数はコースによって異なりますが、5.5ポイント以上が一般的です。
専門学校5.0~5.5専門学校では、入学時の英語能力判断基準としてIELTSの結果を必要とする学校と、そうでない学校があります。基本的にIELTSを必要とする学校は、5.0~5.5ポイント以上を求めます。
試験対策コース4.0~5.0IELTS、TOEFL、TOEIC、Cambridge等の試験対策コースに参加するためには、通常IELTS4.0以上の英語力が求められます。
⑤ IELTS受験申し込み方法
出願はオンライン登録もしくは郵送で行うことができます。
申し込みの締め切りは試験日の5週間前です。
受験者数が定員に達した場合、その回の申し込みを早く締め切ることがあります。
受験料は24,675円です。(2008年12月6日の IELTS セッションまで有効)
試験の日程、会場、スピーキングテストの時間に関する詳細は試験の2週間前にブリティッシュ・カウンシルより発送されます。
インターネットでのお申し込み
郵送でのお申し込み
⑥ IELTS受験の注意点
2006年5月より、IELTSの「3ヶ月ポリシー」が廃止となりました。その為、各試験会場にて、試験日毎に受けることが可能です。IELTSの試験モジュールは、General Training ModuleとAcademic Moduleの2種類がありますから、申込みの際は注意してください。
試験課題のライティングではすこしでも曖昧なスペルなどを記入すると、採点対象外になることがありますから、採点者が間違いなく読めるように記入しましょう。
試験結果の有効期間は2年間です。