2014年3月31日

「“緑”の広さ」と「母国文化の理解」

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日本のみなさん、こんにちは。ブリスベンの留学生、Yuです。


クイーンズランド州の生活情報を発信する本ブログ、第二回目は私が現在通うクイーンズランド大学の紹介、並びに語学学校での生活について自身の体験談を交えながらお伝えします。


クイーンズランド大学(The University of Queensland、略称:UQ)は1909年に設立され、クイーンズランド州内の大学で最も長い歴史を持ちます。 本部キャンパスはオーストラリアクイーンズランド州ブリスベン、セントルシア地区に設置され、その他イプスウィッチ地区やガトン地区にもキャンパスを持つ規模の大きな大学です。 シドニー大学やメルボルン大学と同じオーストラリア8大学(Group of Eight)の一つでもあります。 学部の特徴や方針など、さらに詳しい情報を以下の公式サイトでご覧いただけます。 http://www.uq.edu.au(英語サイト)


日本の大学と大きく異なる“緑”の広さ


Great Court Cloisters and GrassCMYK


昨年5月、私が初めて UQ セントルシアキャンパスに足を踏み入れた際の感想は「キャンパスが広い!」の一言に尽きました。


建物そのものの広さと大きさは勿論、日本の大学と大きく異なるのは“緑”の広さです。


Untitled


中央スペースに当たる台形のグレートコートの芝生、キャンパス内の語学学校(後述)から覗めるユニバーシティドライブスペース、何面も設けられたテニスコートやバスケットボールなどのスポーツグラウンド、バス停へ続く道沿いに湖が広がるUQレイク… 広い土地が存分に活用されたキャンパスの至る所で、芝生に全身を投げ出す学生が見られます。


Forgan Smith Building II


日本の、特に都会の大学のこじんまり加減に慣れた学生は間違いなくその広さに圧倒されることでしょう。

私も、私より長くUQに通う友人も、果ては現地学生でさえ未だに迷うことがしばしばあるそうです。 その規模の大きさに見合うだけの施設がこのUQには揃っています。 各学科に充分な研究施設が充てられ、図書館はセントルシアだけでも7つは存在します。 そうした学習施設の一つであり、私が留学してから半年以上を過ごしたのが大学に属する語学学校、ICTE-UQ(Institute of Continuing & TESOL Education)です。 http://www.icte.uq.edu.au(英語サイトですが、日本語で閲覧することもできます)


ICTE-UQ

ICTE(学生たちはこの略称を簡略読みした「アイスティー」という呼称を使うこともあります)は、1981年に設立された主に海外留学生対象の英語学習プログラムを提供する機関です。


現在の建物は2008年に新築されたもので、セントルシアキャンパスでも特に綺麗&冷暖房設備が快適だそう。 UQや他大学で学ぶに当たって英語力が満たない学生は、ICTEで学ぶことで英語力を強化を目指します。 オーストラリア留学において重要な英語検定IELTSの実施会場でもあるため、ICTEに通う学生は慣れた環境で試験の手続き、受験をすることができます。


ここに属する学生は当然英語圏外の出身で、日本、中国や韓国などのアジア圏、ベトナムやマレーシアなどの東南アジア圏、ブラジルやチリなどの南米、インドやアラブ系の留学生など。 学習プログラムにもよりますが、約15人ほどで構成されるクラスは実に多国籍です。


ICTE-UQ Classroom


自分の英語力に対する不安も去ることながら、国によって英語の発音は微妙に特徴が違ってくるので学生同士で聞き取りづらいこともあり、なかなか最初のうちは苦戦しがち。

しかしICTEの先生方は非常に聞き取りやすい発音とスピードで話してくださり、こちらの未熟な英語にも真摯に対応してくれる方々ばかりです。


UQ Foundation Year Class Room


最初はほとんどイエス・ノーと単語と身振り手振りばかりだった私にも根気よく向き合ってくださいました。 英語学習だけではなく、プログラムの節目に開催されるバーベキュー 仮装した生徒の歩き回るハロウィンや、南半球独特の夏のクリスマスパーティー 午前休憩時間に屋外でテーブルを広げ、お茶とお菓子を持ち寄るモーニングティーパーティーなど、イベントも多く開催されています。


Students enjoying a study break


母国文化の理解が必要

さて、海外留学をするに当たって、日本人学生のみなさんは行く先の国の文化を学ぶことに意気込んでいることと思われます。 しかし意外と盲点なのが、留学の際は母国の文化をよく理解しておくことも大切だということです。


私はこのICTEのクラスで過ごすうちにそれを実感しました。 留学生ばかりの空間において自然と話題になるのは母国の文化のこと。


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特に日本は、寿司などの食文化や漫画・アニメなどの娯楽文化について他国の留学生に関心を寄せられることが実に多かったのです。 そんな時、表面上のことは答えられても踏み入った質問をされると口籠ってしまい、もっと日本文化や歴史を把握しておけば会話も弾んだのに…と歯痒い思いをしたものでした。

反対に、少しでもちゃんとした知識があったおかげで会話が弾み、親密になった友人もたくさんいます。 自分の母国の文化の良さを実感するだけではなく、そうして仲良くなった多国籍の友人たちから母国の話を聞き、文化の一端に触れることのできる環境がICTEにはありました。 ICTEに限らず、英語圏外の留学生のみが集まる語学学校という場所は、留学生活において特に多くの文化が凝縮された空間になるのかもしれません。


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