2009年6月25日

新型インフルエンザ(駐在官事務所からのお知らせ 6月24日版)

最終更新日:

駐在官事務所からのお知らせ
~新型インフルエンザに関するお知らせ~
(6月24日版)


1.豪州国内の状況
(1)豪州国内では感染者総数が6月24日現在2800名を超えており、19日及
び23日には南オーストラリア州及びビクトリア州で感染死亡者が確認されました。
クイーンズランド(QLD)州でも感染者は370名を超え、引き続き増加していま
す。またケアンズにおいては、6月24日現在で、38名の感染者が確認されていま
す。ケアンズ・ベース病院裏(Lake Street側)には、引き続き感冒クリニックが設
けられ、平日は午前9時から午後4時まで、週末は午前9時から正午まで開院してい
ます。
こうした中、豪州連邦政府は、6月17日、豪州の新型インフルエンザ感染対策
フェーズを新たなフェーズ「PROTECT」に移行することを発表しました。これを受
け、クイーンズランド州(QLD)政府は、QLD州も6月22日から同フェーズに移行す
ることを発表しました。
(2)QLD州における対策フェーズ「PROTECT」は概ね連邦政府の対策に準拠してお
り、以下のとおりです。
・妊婦、呼吸器疾患(ぜんそく、COPD)、心臓疾患、糖尿病、腎臓疾患、病的肥満や
免疫機能低下など有し、重篤な状態に至る可能性の高い患者に焦点をおいた早期治療
を行う。
・インフルエンザの症状が中程度又は重篤な病状、特に呼吸器に係る病状が見られる
患者を把握し、早期に治療する。
・養護学校などにおける組織的な感染の拡大を防止する。
・インフルエンザの症状が軽い患者は自発的に自宅で静養する。必要な場合は掛かり
付けのGPに相談する。
・症状が軽い患者やその家族が、重篤な症状に至る可能性がない場合には、連邦及び
州が備蓄している抗ウイルス剤は提供されない。また、その接触者は隔離されない。
・新型インフルエンザの感染検査は、中程度又は重篤な症状の出ている患者、重篤な
症状に至る可能性の高い者、養護学校等の生徒などに対して実施する。
(3)また、QLD州政府は、これまで実施してきた日本を含む新型インフルエンザの
流行地域から帰還した生徒の自宅待機措置や、新型インフルエンザに感染した生徒が
確認された場合の全面休校措置を今学期末の6月26日まで継続する旨発表していま
す。その後はこれらの措置は解除されることになりますが、状況次第では休校や学級
閉鎖が取られる可能性も残されています。
(4)また、新対策フェーズに移行したことで、新型インフルエンザ発生後に実施さ
れてきた、空港でのサーモグラフィーによる体温測定や健康申告カードなどの追加的
な検疫措置は終了することとなりました。
(5)豪州国内の新型インフルエンザの感染状況(感染者数など)や連邦政府やQLD
州政府の対策の詳細については、以下のホームページでご確認ください。
○連邦政府保健高齢化省ホームページ
http://www.healthemergency.gov.au/internet/healthemergency/publishing.nsf/Co
ntent/updates
○クイーンズランド州政府ホームページ(新型インフルエンザ関連情報)
http://www.health.qld.gov.au/swineflu/
2.感染防止策
今後も豪州国内で感染が拡大する可能性があります。引き続き、政府機関ホームペー
ジ等で最新の情報を収集するとともに、日常の生活面においては以下の点に留意し、
感染防止に努めてください。
(1)十分な水、食料の備蓄を行い、不要不急の外出は控える。
(2)外出する際は人混みを避ける。また、咳やくしゃみ等による感染を防ぐため
に、マスクを着用する。
(3)積極的に手洗いやうがいを行う。
(4)ウィルスは粘膜を介して感染するので、口、鼻、目などの粘膜部分に手を触れ
ない。
(5)発熱や咳などインフルエンザと似た症状が見られた場合には、上記QLD州政府
による案内のとおり、妊婦や呼吸器や心臓、腎臓などに基礎的疾患のある方は、掛か
り付けのGPに電話にて相談する。その他の方は、必要に応じ、掛かり付けのGPまたは
QLD州保健省ホットライン13Health(13 43 25 84)に電話で相談する。
なお、在留邦人の方で、新型インフルエンザに感染したと診断された方は、ご面倒で
も当館(領事部)までご一報いただくようお願いします。
3.日本における感染状況
(1)現在の日本国内における感染状況については、国立感染症研究所・感染症情報
センター(日本国内の報告数、日本の流行地(和・英))をご覧ください。また、厚
生労働省等より最新の情報を入手してください。
○ 厚生労働省新型インフルエンザ電話相談窓口:
03-3501-9031(平日午前10時~午後6時)
○厚生労働省ホームページ(新型インフルエンザ対策関連情報)
(和文) http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html
(英文) http://www.mhlw.go.jp/english/topics/influenza a/index.html
○感染症情報センターホームページ
(和文) http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html
(英文) http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza_e/index.html
(2)日本入国の際の検疫方法は、6月19日より、以下のとおり変更になりまし
た。
●全ての入国者に対して、検疫ブースの前で呼びかけを行うとともに、新型インフル
エンザに関する注意事項を記載した健康カードを配付し、感染予防に留意するよう周
知。
●機内検疫については、機内から有症者の通報があった場合、状況に応じて実施。
●有症者が判明した場合には、症状に応じマスク着用等の上帰宅、自宅にて療養。
(ただし、同一旅程の集団で複数の有症者が認められる場合にはこの限りではなく、
検疫所の指示に従ってください。)
(3)新型インフルエンザの感染が確認された国・地域から帰国された子弟が、就学
の機会が適切に確保されるよう、文部科学省としても対応しております(文部科学省
新型インフルエンザに関する対応について)。詳細はお住まいの市町村教育委員会に
お問い合わせ頂くか、または文部科学省にお問い合わせください。
○文部科学省新型インフルエンザ電話相談窓口:
03-6734-2957(午前9時~午後6時30分)
○文部科学省(文部科学省における新型インフルエンザ対策について)
http://www.mext.go.jp/a_menu/influtaisaku/index.htm
4.世界の状況
WHOは、6月11日、北米、南米及び限定的ではあるが豪においてコミュニティーレ
ベルの感染が起きていることを受け、パンデミック(世界的大流行)を宣言する状況
になったとして、警戒レベルを最高の「フェーズ6」に引き上げました。
なお、WHOによれば、「フェーズ6」への引き上げは、地理的拡大を意味し重症性
(severity)を示すものではないとしています。
6月23日時点で、90カ国・10地域において感染者が報告されています。また、
感染死亡者は、メキシコ、米国、カナダ、アルゼンチン、チリ、英国、グアテマラ、
コスタリカ、ドミニカ(共)、コロンビア及び豪州の11カ国で報告されています。
新型インフルエンザの感染が確認されている国に渡航を検討されている方は、渡航
先の感染状況及びWHOの情報等最新情報を入手し、十分注意してください。詳しい情
報は、以下の関連ホームページでご確認ください。
○外務省海外安全ホームページ
http://www.anzen.mofa.go.jp/
○世界保健機関(WHO)ホームページ(新型インフルエンザ関連)
http://www.who.int/csr/disease/swineflu/en/