オーストラリアの学生ビザ
同ページに書かれている情報は、オーストラリア移民局(Department of Home Affairs)に記載されている学生ビザ詳細ページの一部を翻訳したものです
学生ビザとは?

オーストラリアへ入国する際は、目的に沿ったビザ(査証)が必ず必要です。学生ビザは名前の通り、「学校で学ぶこと」を目的にオーストラリアに入国をする方に発給されるビザです。学業をメインとしながら、制限内でアルバイトをしたり、出入国も可能です。
学生ビザの種類
オーストラリアのビザにはサブクラス番号が振り分けられており、学生ビザはStudent visa (サブクラス500)となります。また就学する教育機関毎の分野が設定されているので、学生ビザ申請時はご自身のPrimary Course(メインとなるコース)の分野を選択します。
・Schools Sector (小学校、中学校、高等学校)
・Vocational Education and Training Sector (TAFE、私立専門学校)
・Higher Education (大学、大学院)
・Postgraudate Research Sector (大学院の研究課程、博士課程)
・Non-Award Sector (ファウンデーションコース、学部聴講)
・Foreign Affairs or Defence Sector (外務関連または、防衛関連機関)
※もし「語学学校+専門学校+大学」というパスウェイで申請をする場合、Primary Courseは一番最後に就学予定の大学です。そのため、Higher Education Sectorでビザを申請します。
また、未成年の学生ビザ保持者の保護者として現地に渡航する場合は、学生ガーディアンビザ(サブクラス590)があります。
学生ビザの申請の基本:誰が申請できるの?
学生ビザは”学校の手続きをすれば必ずもらえる”わけではなく、ビザ発給における要件が細かく決められています。学生ビザでの就学を検討する場合には、自分が下記の要件をクリアすることができるか、必ず確認しましょう。
| 項目 | 条件 |
|---|---|
| 年齢 | 6歳以上〜 ※小中高留学の場合、学年によって年齢制限があります 申請における年齢の上限はありませんが、年齢が上の方、社会人経験が長い方はGSの条件を満たせない可能性があるのでご相談下さい |
| 学校へ入学確定 | 政府認定校、かつ認定コースへの入学が決定し、入学許可証(COE)を保持していること(学校の手続き&支払い&必要書類の署名を行うことで、CoEは発行されます) |
| 英語力 | IELTS6.0 ※英語コースやファウンデーション・Diplomaとパッケージする場合は、コースに応じて5.0~5.5 ※語学学校へ単独で申し込みをする場合は、英語力要件は免除 |
| 保険加入 | OSHCという、学生ビザ専用の留学生保険に加入していること。一般的には、学校の入学手続きと同時に加入をします。 |
| 資金力 | オーストラリアで学生として生活をするための十分な資金を持っていること。資金の目安として、下記をご参考ください。 【残高証明(deposit)】 1年間分の学費・生活費・旅費が銀行口座に入っていること ◉移民局が定める生活費 留学生本人/保護者 ・・・年間AUD29,710(月AUD 2,476程) パートナー/配偶者・・・ 年間AUD10,394(月AUD 867程) 扶養家族(子供)・・・ 年間AUD4,449(月AUD 371程) ※留学期間が1年未満の方は、、AUD2,476X留学月数で算出ください。 ◉移民局が定める旅費 日本からの申請・・・AUD2,000 オーストラリア国内の申請・・・AUD1,000 (例)大学3年間留学、学費が1年間AUD30,000の場合(単身渡航・日本から申請) 学費AUD$30,000+生活費:AUD29,710+旅費AUD2,000=AUD61,710 【年収(Annual income)】 学生ビザを申請する日から換算した過去12ヶ月の年収が、AUD$87,856以上であること |
| Genuine Student(GS) | 学生ビザの申請が就学目的であること(就労や長期滞在が目的でないこと)を証明するため、移民局が用意したGSの質問へ回答します。 ・申請者の現在の状況(家族、コミュニティ、雇用、および経済状況) ・特定の教育機関でこのコースをオーストラリアで学びたいのかの理由 ・このコースを修了することのメリット ・申請者が含めたいその他の関連情報 |
| 犯罪歴 | 犯罪歴がある場合は全て申告すること(虚偽申告が発覚した場合、渡航後でもビザがキャンセルされる可能性があります) |
| 健康状態 | オーストラリアの医療制度・公衆衛生を守るため、持病・既往症がある場合は申告すること(虚偽申告が発覚した場合、渡航後でもビザがキャンセルされる可能性があります) ※医療や教育に関わるプログラムを受講予定の方、過去に日本以外の特定の国で3ヶ月以上の滞在歴がある方、特定の持病をお持ちの場合は、移民局の指定病院にて健康診断が求められます |
| 過去のビザ履歴 | 過去にオーストラリアのビザが棄却・取り消し処分された場合申告すること ※状況によってはビザが申請できない可能性もあるため、事前にご確認ください |
| 有効なビザ(Substantive visa)を保持 | オーストラリア国内から申請かつ下記のビザの保持者である場合、オーストラリア国内からの申請はできません。 ・Visitor visa (sc600) ・Temporary Graduate Visa (sc485) ・ETA (sc601) ・eVisitor visa (sc651) ・Temporary work (International relations) visa (sc403) in the Domestic Worker(Diplomatic consular) stream ・Medical Treatment visa (sc602) ・Transit visa (sc771) ・Maritime Crew visa (sc988) ・Diplomatic (Temporary)visa (sc995) ・Bridging Visa, Criminal Justice or enforcement visaはSubstantive visaではないため、保持者は学生ビザ申請不可 もし有効なビザを保持していない場合、直前まで保持していたビザが学生ビザであった場合、28日以内であれば学生ビザを申請できる可能性があります。 |
学生ビザの申請料金
学生ビザの申請費用は、日本国内は2000ドルとなります。また、オーストラリア国内で申請頂く場合、一度目は2000ドルですが、2度目以降は、2000ドルに700ドルが追加されます。
| 申請場所 | 申請費用 |
|---|---|
| 日本から | 2000ドル |
| オーストラリアから(1度目) | 2000ドル |
| オーストラリアから(2度目) | 2000ドル+700ドル |
また、VISAカード、マスターカード、アメリカンエキスプレス、JCBカード、ダイナースカードでのお支払いの場合、2025年8月現在、クレジット・カード発行会社への利用手数料はカード利用者負担になります。申請料金に加えて下記の料金が課されますのでご了承下さい。利用手数料は以下のとおりです。
- American Express, JCB, MasterCard, Visa — 1.40%
- PayPal — 1.01%
- Union Pay — 1.90%
学生ビザ申請に必要な書類
オーストラリアは「国籍」「教育機関」にそれぞれリスクレベルをLevel1(最も安全)からLevel3(最も危険)まで定めており、リスクレベルの組み合わせにより、学生ビザ申請時の必須書類が異なります。移民局のDocument Checklist Toolを利用すれば、必要な書類リストを確認することができます。
日本国籍の学生が求められる書類は、主に下記が挙げられます。
| 項目 | 条件 |
|---|---|
| パスポート | オーストラリア入国予定日から6ヶ月以上有効が望ましい(留学中にパスポートが切れる場合、現地の日本領事館で更新できます) |
| 入学許可証(COE) | 入学手続き後、学校より発行される、入学許可証に記載されたCOE番号が必要となります。 |
| OSHC | 海外留学生健康保険です。通常は入学申込みの際、同時に申し込みます。 |
| クレジットカード | ビザ費用支払いのために、クレジットカードが必要となります(クレジットカードは、本人ではなく親族名義でも利用可能です。)。 |
ただし同リストに含まれない書類でも、申請者の状況によっては追加での提出が推奨される場合もありますので(資金証明、英語証明、英文履歴書、学歴証明、休学/休職証明など)、よく情報を収集したうえでビザの申請を行いましょう。
学生ビザの申請方法
必要書類を集めたら、Immi Accountよりオンラインで申請をします。
学生ビザの申請は申請者個人で行う、もしくは申請代行を依頼することができます。
オーストラリアの移民法により、学生ビザの申請代行を行えるのは下記の条件を満たした者のみとなっています。
|
・移民行政書士(Registered Migration Agent) ・弁護士(Legal Practitioner) ・その他(スポンサー、家族、国会議員、外交官、領事館、国際機関) |
|---|
弊社の学生ビザに関する情報提供は、移民法に沿って移民局のウェブサイトや申請画面の翻訳までとしています。ビザの申請代行を希望の場合は有資格者をご紹介しますので、お知らせください。
学生ビザ発給までにかかる日数
移民局の状況により、日数は様々ですが、現在はオーストラリアの移民局にて学生ビザ発給までにかかる日数の目安を確認することができます。日本国籍保持者の場合は比較的早い段階で発給されることが多いのですが、語学学校、専門学校、大学など、進学先によりビザ発給までの時間が変わりますから、時間に余裕を持って準備をすすめましょう。
学生ビザの規則(Condition)
オーストラリアのビザは発給時にビザの規則/Conditionが合わせて通達され、ルールを守らない場合はビザの取り消し→強制帰国につながることもあります。学生ビザも厳しい規則が設けられているため、それを十分理解した上で、学生ビザを取得しましょう。
自分のビザにどのConditonが付帯しているかは、移民局からのビザ発給メール、もしくはVEVOからも確認できます。
下記、学生ビザの規則の一部をご紹介します。(下記以外の規則が与えられる可能性もあります)
| 番号 | 条件 |
|---|---|
| 8105 | 2週間あたり48時間までの労働が可能。また教育機関の定める休校期間については時間制限は適応されません |
| 8202 | 各学期において80%以上の出席率及び、十分な学業成績を維持すること。 ビザが発給された学位レベルのコースで学ぶこと。(途中で学位を下げて学ぶ場合はビザの再申請が必要) |
| 8501 | オーストラリア滞在中、OSHCに加入していること。 |
| 8516 | 同ビザを保持する間は、ビザ発給における条件を満たし続ける必要がある。(資金、ビザ取得の目的など) |
| 8517 | 義務教育が必要な年齢の子供を扶養家族として3ヶ月以上オーストラリアに滞在させる場合、適切な学校手配をしなければならない。 |
| 8532 | もしあなたが18歳未満の場合、両親・または両親が選んだガーディアン(保護者)、または21歳以上の親戚と滞在しな ければならない。また、滞在先等は、自身が通学する教育機関に認可されたものでなければならない。 |
| 8533 | 学生ビザで滞在中の住所は、必ず学校に知らせる必要がある。(住所変更の場合も1週間以内に学校へ連絡すること)。 |
学生ビザの有効期限
学生ビザは、コースのコース期間 + 1~2ヶ月ほどのの滞在が認められます。コース終了日から残りの期間は、仮にコース期間中に病気やケガをしてしまい、就学予定期間中に授業が受けられなかった場合を考え、期間を繰り下げて授業を受けられるために用意されている期間です。
| コース期間 | 学生ビザの有効期限 |
|---|---|
| 10ヶ月以下 | コース期間+コース終了日から1ヶ月間 |
| 10ヶ月以上 | コース期間 + コース終了日から2ヶ月間(※コース終了日が、11月~12月の場合、通常3月15日まで有効のビザが発行されます) |
学校を変える(転校)について
学生ビザは申請時に登録をした就学先に対して発給されていますので、「申し込んだコースで学ぶ」というのが学生ビザの原則ルールです。(Condition 8202)
もし学校に入学後に転校を希望する際は、以下の条件を満たす場合は認められます。
・学校側の方針により、予定のコースが開講しない、学校自体が閉鎖される場合
*Primary Courseは、学生ビザ申請時に選択したSectorのコース。つまり「語学学校+専門学校+大学」とパッケージで申し込みしている場合は、大学のコースに6ヶ月以上通学するまで、転校ができません。
学生ビザが発給された後に学校を変更するのは非常に難しいため、留学カウンセラーと相談し、最も自分に合った学校選びをしてくださいね。