【体験談】海外の教育現場に飛び込みたい! メルボルンで日本語教師アシスタント

齋藤一葉さん 2016年4月15日

ワーキングホリデーのみなさんに安定的な人気を誇る『日本語教師アシスタントプログラム』!!

今回は2015年9月にメルボルンに到着し、カプラン・インターナショナル・カレッジで17週間みっちり英語力を身につけた後、2016年1月から1学期間、小学5年生から高校3年生までのクラスを担当された一葉さんの体験談です。
一葉さんはこのプログラムに約3ヶ月間参加され、4月より日本の大学に復学されていらっしゃいます!


*4ヶ月通学した語学学校にて

体験参加の目的を教えてください

英語教諭の教職課程を履修していたこと、そして教育実習が控えていたこともあり、留学では学問としてTESOLといった教授法を学びたいなと考えていました。けれどそれはアメリカといった他の英語圏でもできたり費用面などでいまいち決め手に欠けており、私の中で自然と海外のリアルな教育現場や授業に飛び込みたい、そしてそれらを見てより実践的なことを学びたいと思うようになりました。

そのような思いの中でふと見つけたのがオーストラリア留学センターさんで行われていたこのプログラムでした。日本語教育が盛んなオーストラリアでしかできず、かつ私の留学目的にぴったりで”まさにこれだ!”と思い、概要を読んだ上でいてもたってもいられなくなりすぐ詳細をメ ールで相談させていただきました。

参加してよかったことはどのような事でしょうか?

上記にも書いた通り私の学びたいことがすべて叶ったことです。私のバックグラウンドと行かせていただいた学校との教育環境にはある程度の差はありますが、特に日本とオーストラリアでは出席やテストといった成績評価について違う点が多かったです。また教科は違えど先生の授業の仕方も大変勉強になりました。宿題を忘れてしまったり授業中の過度な会話に対しての指導は日本にいるかのように厳しい時もありましたが、それ以上に生徒一人一人としっかり向き合うという教育方針です。

小テストの点数や勉強姿勢が良ければみんなの前で褒めたり、授業の進行の都合で生徒が質問していたのに答えられなくても、必ずその後にしっかり聞くなどしていました。生徒一人一人に向き合うこと、気を配ることは大切なことですが、それはとても根気がいる事です。
ですが、その中でどんなに時間がかかっても、できなくても必ずやらせ学習習慣をつけさせると同時に、日本語の魅力を知ってもらおうと努力する先生のひたむきさを近くで拝見できたことは教職を履修する者としては大変勉強になりました。まとめきれないほど日々多くのことを先生方や生徒から学ぶことが出来ました。

参加された学校はどのような学校でしたか? また、どのような生徒さんを担当されましたか?

メルボルンだけでなくオーストラリアの中でもおそらく最も歴史ある私立学校で5年生から12年生(高校3年生)までの生徒が通っています。Middle(小・中)とSenior(高校)で建物がわかれていますが、教室の数や学校の敷地の広さや教育設備の充実さにプログラム開始前のミーティングで伺った際はただただ驚くばかりで初日は道に迷ってしまいました。きっと裕福なご家庭ばかりだと思いますが子供たちはそんなことを感じないくらいいい意味でごく普通です。

中学生くらいまでは休み時間となるとランチをすぐ食べ遊んだりと明るくて活発ですが、やはり高校生になると大人っぽくなり、友達同士でおしゃべりしている など思い思いに過ごしており校内が一気に華やかになっていました。
その中でもお世話になった日本語を勉強している生徒たちは人一倍素直で人懐こく、真面目でした。5年生から12年生まですべての学年の授業に出席させていただきましたが、どの学年やクラスも雰囲気は違っていて面白かったです。

基本的には授業内に会話の練習を担当させていただきました。低学年は平仮名やカタカナ、高学年はトピックに関する話題を質問して生徒が答える形式でした。苦手な子ももちろんいますが、どの子も自分から一生懸命たくさん話してくれたのでやりがいがとてもありました。
学年によっては特別日本語ができる生徒もいたので、その子たち向けに授業をさせていただく機会もありました。その時に教材作りをさせてもらったりもしました。

先生方は授業メインで教えていらっしゃる方が3名と、私のようにスピーキング中心に指導していらっしゃる方1名の計4名の方にお世話になりました。親身で優しい方でしたので先生方のおかげでプログラムが実りあるものになったといっても過言ではありません。

体験中に受けたトレーニングや、今回のプログラムで習得したことはありましたか?

体験に関しての事前トレーニングは受けませんでした。ですが英語でのコミュニケーション力はつけたほうがいいといわれていたので開始前に語学学校に行き、コミュニケーションスキルのクラスを取ったり、スピーキングには力を入れて自分なりに準備をしていました。

予備知識もなかった中で不安もありましたが、毎授業中に先生から”○○をやってください”といった指示をいただけたり生徒も私のようなアシスタントに慣れているので、心配はしなくて大丈夫だと思います。

会話の練習ではもちろん自分側からも質問もするのですが、私たち日本人も難しい英単語や文章を話されると答えづらくなるのと同じように、なるべくシンプルで理解しやすい表現を使うと相手も答えやすいということがわかり、心がけるようにしました。
また質問する内容も生徒たちにとって身近なところから徐々にトピックの核心に迫っていくなど流れも大切だなということがわかりました。


*生徒たちを前に堂々と授業を行う一葉さん


今後はどのような道に進まれますか? また、今回の経験を将来どのように役立てますか?

目先には日本で教育実習が控えています。オーストラリアの生徒と同世代の子どもたちなので生徒との距離の詰め方や答えやすくするためにはどのように質問していけばいいのか、また先生方の授業運営や指導の仕方など 実習先で役立てられることばかりです。
高校の英語教諭になることが最大の目標である私にとって、外国の、しかもオーストラリア随一の学校の教育現場を生で見れ、生徒と接することが出来たというのは本当にかけがえのない経験となりました。

このプラグラムでお世話になったすべての方にとって一番の恩返しは、自分が見て感じた事すべてを実習先の生徒や自分がいつか教師として教える生徒たちに話していくことです。それがきっかけで留学の選択肢が広がり、この日本語教師アシスタントにチャレンジする子が出てきたらとても嬉しいです。そうなれるよう苦しくなったらこの素敵なプログラムを思い出して自分のやるべきことをしっかり頑張っていきたいと思います。

今回ボランティアを体験して みて、一番印象に残ったことはどのようなことでしょうか?

”先生は一番素敵な先生だったよ”とか”今度いつオーストラリアに戻ってくるの?絶対に遊びに来てまた会おうね”といったことを直接言ってくれたことです。
こんなちっぽけな私でも彼らの中で少しでも役に立てたんだと思うと嬉しかったですし、出会えたことがとても幸せだと感じた何ものにも代えがたい瞬間でした。
最後の授業時には各クラスや学年から色紙や手紙をいただきました。それだけでももちろん嬉しかったですが、そこに書かれた生徒の日本語の文章も読んでいるとつい笑顔になってしまうくらい素敵なものばかりでした。

また、生徒の日本語力が目に見えてわかるように伸びていった過程を見れたのも印象に残っています。11・12年生ではテスト期間になると日本人でも説明が難しいトピックのオーラルのテストに向けてたくさん練習しました。はじめは四苦八苦している様子も垣間見えましたが、それでも回数を重ねるほどスラスラ日本語で話せるようになっていきました。

生徒の1人は自主勉強でノートのページびっしりと細かい日本語で書いて準備していたりもしました。そのような経過を見ていたからこそ試験当日、自分の番が来て緊張して手が震えている子もいながらも一人一人しっかり自信を持って話せている姿、終わった後のやりきった表情は今でもよく覚えています。

この体験内容を、友達にも勧めたいと思いますか?

はい、勧めたいです!
特に教育分野での就職や学校現場で仕事に就こうと思ってオーストラリアに来られた方にはぜひお勧めしたいです。

日本ではもちろんのこと、どの英語圏の国を探してもなかなか見つかりづらく、経験できないプログラムです。私は上記のように語学学校に通っていましたが、今思うとその期間もこのプログラム参加期間にしておけばよかったととても後悔しています。
それくらいプログラムの特別な魅力がわかった時には終わりが名残惜いです。

もし可能であるならご自身が可能なだけ長く参加することをお勧めします。英語力に関しても語学学校で学ぶより生活感あふれるリアルな英語を学べます。
生徒が話す・質問してくるスピードも学校とは桁違いに早く、ある意味生徒が先生になってくれますからリスニ ング力もおのずとつくはずです。

費用の面でもおそらくメジャーな語学学校に数か月行く費用よりこちらのプログラム費用のほうがコストパフォーマンスがいいはずです。悩んでいる方はぜひ留学の一つの選択肢として考えてみてください!

スタッフより

オーストラリア渡航前から、ご自身の明確な目標をしっかり持ち留学プランをたてられた一葉さん。日本でこれから始まる教育実習が次始まりますが、最終の目標は、高校の教師になること。オーストラリアで培った素晴らしい経験と知識を武器に素晴らしい先生になられることを楽しみにしています!