【体験談】両親を説得するところからスタート、考え・全力で突っ走った9ヶ月の休学留学!

清水 春香さん 2017年3月3日


自らで道を切り開き、やりたいことを自らの力で形にした清水春香(Ms Haruka Shimizu)さん。

留学準備までの道のりは決して容易ではありませんでしたが、しっかりと自分の気持をご両親に相談、そして説得。

9ヶ月間、毎日全力で走り抜け、様々なことに挑戦し続けた春香さん。休学留学を検討している方に、是非とも読んで欲しい、参考にして欲しい春香さんの休学留学体験談です。


留学出発までの少し長い道のり・・

私は子供の頃からなんとなく、海外や留学に対して憧れがありました。

大学生になり、バックパッカーでの一人旅やアイルランドでの短期留学を通して、様々なバックグラウンドをもつ人たちと関わることの楽しさを数多く経験することが出来ました。

一方、英語で自分の意見をうまく伝えられないもどかしさ、日本特有の良さを改めて感じることも多く、学生のうちに多種多様な人たちと勉強・生活をしていく体験をしたいと思い、長期留学を考えるようになりました。

しかし、金銭面や休学をすることでのリスク(一浪しているので同い年の友達とは実質2年の差がつく)から、初めは両親から反対され、内定後の約半年間または就職後に短期で行くことを提案されていました。

正直、私自身も同じ学年の就職活動をしている友人たちを見て焦りを感じることもありましたし、留学をすることで「どのように自分自身が成長できるのか」について想像できないことばかりで不安もありました。

このような理由から、留学を諦める友人も多く見てきました。もちろん両親の主張も正論ですが、やはり自分自身に「やりたいと思っていたのに結局やらなかった言い訳」をしたくないと思い、両親を含め親類に頼み込むことを決めました。

留学に限らず人を説得するには、自分の考えや計画に賛成してもらう必要があると考えたので、なぜ留学を“今”したいのか・目的・留学を通して得られるであろう能力・大まかな年間計画表などを作成し、さらに勉強以外のやりたいことリストもつくりました。

こうして家族にプレゼンテーションを行い、ようやく自分の考えに共感してもらうことができ、留学費用を援助してもらえることになりました。

両親があまり他国との接点がなく内向的なタイプでしたので、すべての点について1から自分で情報収集し、その都度説明する必要があり、正直めげそうになったこともありました。

しかし、こうした大変だった過程があったからこそ、留学に行かせてもらえることへの感謝の気持ちを忘れることなく、約9か月間モチベーションを比較的高く保つことができたと思います。


初中級から上級コースまでレベルアップ!ラングポーツでの32週間!


ブリスベンにはたくさんの語学学校がありますが、その中でもラングポーツを選んで本当に良かったと心から思います。

毎日学校で学ぶこと、友達や先生に会えることが楽しくて楽しくて、ラングポーツでの32週間、一度も遅刻・欠席したことありません!

●UFO レベル3(2週間):文法や単語の知識はあっても、英語を使うことに慣れていなかったので、このクラスではアウトプットに慣れるところからはじめました。

●UFOレベル4(10週間):先生がとても丁寧に説明をしてくださる方だったので、気軽に質問をすることができました。

基礎を確実にすること、日常生活で使われる語彙や表現を身に着けることに重きを置き、このクラスで固めた基礎や新たなフレーズがFCE closed(※下記参照)クラスで大いに生きたと思います。

●ケンブリッジFCE flexi (6週間):ケンブリッジ検定の特殊な問題形式や求められる能力を知り、closedコースに向けて準備をするクラスでした。

FCE Flexiコースは、毎週月曜日に入学することが出来、本試験を受験する必要はありませんでした。



●ケンブリッジ検定コース FCE closed(12週間):FCE Closedコースは、コース入学日が指定されており、コース期間ずっとクラスメイトが変わりません。

コース終了後の本試験は必須、コース開始1週目の金曜日に日帰りの遠足があります!(ゴールドコーストでのサーフィンとカヤック!)

私が受講したコース感想はこちらから!


●ケンブリッジCAE flexi (2週間)

FCEに合格し、インターンシップをした後だったのですが、他のクラスメイトのレベルの高さやFCEとの違いに驚き、まだまだ勉強が必要だと痛感しました。

ほんの2週間でしたが、このクラスにいたことで生涯勉強を続けていく必要性や、何年後になるかわかりませんがCAEにも挑戦したいと思うようになりました。


目的意識の学生が多い、ラングポーツ!


ブリスベンにある他の語学学校に通ったことがないので、なかなか比較することは難しいのですが、他校で勉強する友人の話や自分の経験を通して、ラングポーツは目的意識が高い学生とそれを達成するために学生を全力でサポートしてくれる熱心な先生が多い学校だと感じました。

基本的なことではありますが、真面目に勉強をするときと遊ぶときの切り替えがきちんとできる学生たちで、彼らから英語以外のことも多く学びました。

また、様々な国籍・年齢・職業をもった学生が集まる中で、共通点はもちろん、お互いの違いも尊重することのできる関係性だったと思います。


ブリスベンでインターンシップにも挑戦!


長期で勉強を進めていく上で、自分のモチベーション維持や伸びを実感するための目標や指標をある程度定めていました。

その目標の一つが、「現地でインターンシップに挑戦する」ことでした。

今後の就職活動に生かしたいというよりは、率直に英語での履歴書提出や面接を通して、オーストラリアで働く経験をしてみたかったからです。

FCE closedコースの終盤から探し始めたのですが、たまたまタイミングが良く、そして想像以上にインターン先が早く見つかったので、企業との面接がFCE本試験のスピーキング試験と同日になってしまった時は、ソワソワして何も手につきませんでした。(笑)

選択をした職種に関しては、自身の興味が一番の理由ですが、私は日本で大学生なので専門的な分野での知識や経験がなかったこと、12月という時期などから、比較的見つけやすいホスピタリティの分野を選びました。

その中でも私はブリスベンにずっと滞在していたので、ブリスベンならではの活動や地域に貢献できる仕事に挑戦したいと考えていました。

そこでちょうど見つかったのが、ブリスベン川沿いにてカヤックやロッククライミングなどアドベンチャー系のアクティビティを担っている企業でのカスタマーサービス業務でした。


インターンシップでの仕事内容


アクティビティの準備・片付け・コーヒーマシンの取り扱い・受付常務(電話対応・レジ・案内)・イベントでの配膳・給仕などなど幅広い業務を経験しました。

日本人のお客様が来た時には、通訳としてインストラクターのアシスタントもしました。

積極性が求められた4週間から得られたもの・・!

やはり日本ではないので、多少の違いがあることは覚悟の上でしたが、どうしてそんなことが起こるの!?ということや、仕事手順について正直やや非効率に見えてしまう部分もありました。

しかし、そうした環境の違いの中でも常にポジティブかつ積極的に動いていかなければ何も得ることができないので、意識を高く一つでも多くのことを吸収しようとする前向きな姿勢を保つことが大変でした。

あと、分からないことについて何が分からないのかを明確にして、どんどん聞いていくことです。

聞いてもなんだかすっきりしないことがあって何度も聞くことに気が引けてしまうこともありますが、分からないことについて分かったフリをしてしまうことが一番無責任で自分のためにもならないと思いました。

4週間という短い期間だったため、ようやく一通りの流れがつかめるようになってきたな、とやりがいを感じる頃にインターンシップ期間が終了してしまいました。

しかし、こうした限られた時間の中で、自分で仕事を見つけ、できることを増やしていくことの大切さを学びました。

初めは本当に何をしたら良いのか分からず、かといってぼーっと突っ立っているのもいやだったので、とにかくスタッフさんや他のインターンに何かできることがないか聞いていました。

こうした経験はどこにいっても求められることだと思いますし、やり遂げたことで自信にも繋がりました。


これぞオーストラリア!3週間でのファーム体験!


やりたいことリストの1つに「オーストラリアの広大なファームで農業や酪農体験をする」という野望がありました。

私は東京で生まれ育ったため、こうした分野に疎く、自分が日々口にしているもののルーツを知りたいという興味と、オーストラリアでホームステイをしたことがなく、オーストラリアの一般家庭での生活を体験したかったので、ホリデーを利用して挑戦しました。

Work awayという働き手を必要としている人たちと労働力を提供する代わりに宿泊施設と食事を得ることのできる旅行者などとのマッチングサイトに登録し、自分の希望を絞り込んで直接メールのやり取りを行い、滞在先を見つけました。

この時に、一般英語コースで学んだ丁寧なemailの書き方を実践できました。


私のステイ先になった家庭は、酪農・オーガニックファーム・チャイルドケアにおける人手を募集していたので私の希望とぴったり、かつブリスベンからバスと車を乗り継いで約4時間半という、まさに私が夢みていたような、見渡す限り大地が広がる辺境の地でした。

インターネットや携帯電話が一切使えないことはもちろん、一番近い商店までは車で約1時間。

道を走っていると野生のカンガルーやキツネ、ワラビー、ディンゴなどたくさんの野生動物に遭遇することができ、広大すぎる土地にとてもワクワクしました。

滞在先の家族は、ワーカーの受け入れに慣れていて、大学生のインターン等の受け入れも行っていました。




仕事は、食器洗い・掃除・洗濯・お菓子作りといった家事から、オーガニックファームでの雑草抜き・収穫・搾乳・牛の出産の手伝い(なかなか衝撃的なものです!)・バギーを使用しての薪集めなど幅広く経験させていただきました。

一番大変だった仕事は、10歳の双子の遊び相手をすることでした。学校に行く前の朝6時から「庭でトランポリンをしよう!」と起こされ、ひたすら飛び続ける(休憩すると双子に怒られる)という過酷なものでしたが、とても人懐っこい子供たちで私も童心にかえって遊ぶことが出来ました。(笑)

たった3週間ほどの滞在でしたが、IT機器を一切断ち、太陽とともに寝起きする生活はとても貴重な体験でした。人やモノ、エネルギーを消費し続ける社会が進行する中で、こうして自然の豊かさと共存し持続可能な生活をしている人がいるということも面白かったです。

また、ステイ先のお父さんがまさに私が想像していたような典型的なオージーで、はじめは何の言語を話しているのか分からないくらい田舎独特のアクセントに苦労しました。

しかし、聞き返しても嫌な顔ひとつせずゆっくり話してくれたので、このオーストラリア訛りも楽しく知ることができました。庭でたき火をしながら作ったビーフシチューの味が忘れられません!


自分の留学に点数をつけるとしたら…80点!


グレートバリアリーフにてスキューバダイビングのアドバンスライセンス取得やシェアハウスの経験、毎日の自炊(お昼ご飯や冷凍食品を買わない)、ファーム体験などなど、やりたいことリストはほぼ達成しました。

勉強についても、無謀だと思っていたFCEコースへの入学・受験・合格、さらに一般英語コースで一番上のクラスに入るなど、周りの環境や人、機会に恵まれたこともあり、目標は大いに達成できたと思います。




一方100点中20点足りない理由としては、周りにいる仲の良い友達・クラスメイトとの関係やシェアハウスなどの現状に満足してしまい、新しい出会いをつくる機会を自分からあまり設けなかったことです。

怠けずもう少しアクティブに動けていたら…と思います。

またブリスベンでの学習や滞在自体は終わりましたが、ここで得たたくさんの経験をこれからの人生に活かして初めて成功といえると思うので、今後の期待や挑戦に向けて20点分残しておきました。


オーストラリアを留学先として選んで良かった!


個人的に感じたこととして、ひとくくりにオーストラリア人といっても様々なバックグラウンド・言語・容姿を持つ人がいて、“オーストラリア人とは”という定義が存在しないことです。

多民族国家ならではの醍醐味ではないでしょうか。

日本では両親共に日本人の家庭で育った人が圧倒的に多いと思うので、つい出会った人に対して“あの人は、〇〇人”といった分け方をしてしまいますが、オーストラリアでは多様なルーツを持っていることが当たり前で、それを基盤に国が成り立っているので、私にとっては新鮮で興味深いものでした。

また、オーストラリアの人たちは日々の人生を楽しみながら生きている人が多いように思いました。

それは日本人が辛抱強く、つまらない人生を送っているということではなく、ものごとの捉え方や考え方の違いにあると思います。

こうした違いに関しても、人から聞くことと自分が実際に感じることとではまったく違うと思うので、オーストラリアを留学先として選んだから自分の目で見て、感じて、知ることができました。


今後の目標


様々な人たちとの交流を通して、自分の日本人らしさの再発見や周りの日本に対するイメージ(良いことも悪いことも)を知り、私の日本人としてのアイデンティティが高まったように思います。

そのため日本の企業で、日本社会に貢献しながら世界の人々や優れたもの・仕組みをつなげ広げていく、同時に社会問題の解決に携われるような仕事がしたいと考えています。

オーストラリアでは、たくさんの機会に恵まれ活用してきたので、今度は私がそうした機会を誰かに与えられるようになりたいです。そしてお金を貯めて、オーストラリアで出会った友人たちに再会することが目標です!

スタッフより

とてもしっかり者の春香さん。一浪時代のお話もお聞きし、昔から「これ!」と決めたら、ガッツと根性で目標を一つずつクリアしていく、頑張り屋さんなのだと感じました。

学生ビザの方でファーム体験までする方はほとんどいらっしゃいませんが、自らホリデーを利用して経験されるとは、さすがです。

新たな目標を達成させるために、さらに突っ走って欲しいと思います。